wine/documentation/README.ja
2013-07-16 15:28:57 +02:00

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1. はじめに
WineはDOS、Windows 3.x、Win32 や Win64 実行可能ファイルを含むMicrosoft
WindowsプログラムをUnix上で実行できるようにするプログラムです。
Microsoft Windowsバイナリを読み込んで実行するプログラムローダと、
UnixやX11同等物を使ってWindows APIの呼び出しを実装するWinelibと呼ばれる
ライブラリから成ります。ライブラリはWindowsのコードをネイティブな
Unix実行可能ファイルに移植するのにも使えます。
Wineはフリーソフトウェアで、GNU LGPLのもとでリリースされています。
詳細についてはLICENSEというファイルを参照してください。
2. クイックスタート
ソースからコンパイルするときにはいつでも、Wineをビルドしインストールするのに
Wine Installerを使うことが推奨されます。このファイル[訳注: README.jaではなく
READMEというファイル]を含むWineソースのトップレベルディレクトリから、
以下を実行してください:
./tools/wineinstall
"wine program"のようにプログラムを実行してください。更なる情報や
問題解決については、このファイルの残りの部分、Wineのmanページや、
特にhttp://www.winehq.orgで見つかる豊富な情報を読んでください。
3. 要件
Wineをコンパイルし実行するには、以下のうち一つを持っていなければなりません:
Linux バージョン2.0.36以上
FreeBSD 7.0以降
Solaris x86 9以降
NetBSD-current
Mac OS X 10.5以降
動作するためにWineにはカーネルレベルのスレッドのサポートが必要なので、
以上で触れたオペレーティングシステムだけがサポートされます。
カーネルスレッドをサポートする他のオペレーティングシステムは
将来サポートされるかもしれません。
FreeBSD情報:
Wineは一般的にFreeBSD 7.0より前のバージョン上で正しく動作しないでしょう。
詳細については http://wiki.freebsd.org/Wine を参照してください。
Solaris情報:
GNUツールチェーンgcc、gasなどでWineをビルドする必要がある可能性が
最も高いでしょう。警告 : gccがgasを使うことが、gasをインストールすることに
よって保証されるわけでは*ありません*。gasのインストール後にgccを
再コンパイルするか、cc、asやldをgnuツールにシンボリックリンクすることが
必要だと言われています。
NetBSD情報:
USER_LDT、SYSVSHM、SYSVSEMやSYSVMSGオプションがカーネルで有効になっている
かどうかを確認してください。
Mac OS X情報:
x86上で正しくビルドするにはXcode 2.4以上が必要です。
MacドライバにはOS X 10.6以降が必要です。10.5ではビルドされないでしょう。
サポートされたファイルシステム:
Wineはほとんどのファイルシステム上で動作するはずです。Sambaを通して
アクセスしたファイルを使っていくつかの互換性問題が報告されています。同様に、
NTFSはいくつかのアプリケーションで必要なファイルシステム機能すべてを提供し
ていません。ネイティブなUnixファイルシステムを使うことが推奨されます。
基本的な要件:
X11開発includeファイルをインストールする必要があります。
Debianではxlib6g-devでRed HatではXFree86-develと呼ばれます。[訳注: 最近の
ディストリビューションでは別のパッケージで置き換えられています]
もちろん"make"も必要です大概はGNU make
flexバージョン2.5.33以降とbisonも必要です。
オプションのサポートライブラリ:
configureはオプションのライブラリがシステム上に見つからなかったときに通知を
表示します。インストールすべきパッケージについてのヒントについては
http://wiki.winehq.org/Recommended_Packagesを参照してください。
64ビットプラットフォームでは、Wineを32ビットでコンパイルした場合デフォル
、これらライブラリの32ビットバージョンをインストールしたことをよく確認
してください。詳細はhttp://wiki.winehq.org/WineOn64bitを参照してください。
真の64ビットWineまたは32ビットと64ビットが混在したWine配置を必要とする
場合は、詳細についてhttp://wiki.winehq.org/Wine64を参照してください。
4. コンパイル
wineinstallを使わないことを選択した場合、Wineをビルドするには以下のコマンドを
実行してください:
./configure
make
これによって"wine"というプログラムと多数のサポートライブラリやバイナリが
ビルドされます。"wine"というプログラムはWindows実行可能ファイルを読み込み
実行します。"libwine" ("Winelib") というライブラリはUnixのもとでWindowsの
ソースコードをコンパイルしリンクするのに使えます。
コンパイル設定オプションを見るには、./configure --helpを行なってください。
5. 設定
いったんWineが正しくビルドされると、"make install"を行なえます。
これによりwine実行可能ファイルとライブラリ、Wine manページやいくつかの必要な
ファイルがインストールされます。
まず、衝突するあらゆる前のWineインストールをアンインストールするのを
忘れないでください。インストール前に"dpkg -r wine"または"rpm -e wine"
または"make uninstall"を試してください。
いったんインストールされると、"winecfg"設定ツールを実行できます。
設定のヒントについてはhttp://www.winehq.org/におけるサポート領域を
参照してください。
6. プログラムの実行
Wineを起動するとき、実行可能ファイルのパス全体またはファイル名のみを
指定できます。
例えば、メモ帳を実行するには:
wine notepad (レジストリで指定された、ファイルを検索
wine notepad.exe するための検索パスを使う)
wine c:\\windows\\notepad.exe DOSファイル名の文法を使う
wine ~/.wine/drive_c/windows/notepad.exe Unixファイル名の文法を使う
wine notepad.exe readme.txt (パラメータを付けてプログラムを呼ぶ)
Wineは完璧ではないので、いくつかのプログラムはクラッシュするかもしれません。
そのような場合はクラッシュログを得られるでしょう。クラッシュログはバグを報告
するときにレポートに添付するべきです。
7. 更なる情報の取得
WWW: Wineについてのたくさんの情報がhttp://www.winehq.org/にある
WineHQから入手できます。多様なWineガイド、アプリケーションデータベース、
バグ追跡。これはおそらく最良の出発点です。
FAQ: Wine FAQはhttp://www.winehq.org/FAQにあります
Wiki: Wine Wikiはhttp://wiki.winehq.orgにあります
メーリングリスト:
Wineユーザと開発者のためのいくつかのメーリングリストがあります。
詳細についてはhttp://www.winehq.org/forumsを参照してください。
バグ: http://bugs.winehq.orgにあるWine Bugzillaでバグを報告してください。
バグ報告を投稿する前に問題が既知や修正済みかどうかを調べるために
bugzillaデータベースを検索してください。
IRC: irc.freenode.net上のチャンネル#WineHQでオンラインヘルプを利用できます。
Git: 現在のWine開発ツリーはGitを通して入手できます。
詳細についてはhttp://www.winehq.org/gitに行ってください。
何かを追加するか、バグを修正するならば、次のリリースに含めるためにパッチ
git-format-patchをなるべく使用をwine-patches@winehq.orgのリストに送って
ください。
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Alexandre Julliard
julliard@winehq.org